株式市場概況
7月11日~7月15日の動き
前週末発表された、6月の米国の非農業部門雇用者数は、28.7万人増(前月3.8万人⇒1.1万)人と予想の17.5万人増を大きく上回った。雇用市場が思いの外堅調であることから、米国株は上昇した。日本株はその流れを引き継ぎ、強い展開となった。今週に入り、米国の国債金利が上昇し始めたことや、日銀の一段の金融緩和への期待から、ドル円が円安ドル高に動いたことも日本株を強くする要因となった。結局日経平均株価は前週末比+9.21%の16,497円で取引を終えた。
なお、緩和の予想が多かった英国中銀の政策決定会合では、現状維持が決定された。しかし8月に緩和が行われる可能性が高いと議事録にあり、市場に安心感を与えた。
経済指標は以下の通り。中国の経済指標は若干予想より良いものが目立った。一方で、不良債権の問題があるため、資金の貸出、調達額の増加が気にかかる。
セクター別ではその他製品、証券・商品、保険などの上昇率が大きくなった。その他製品は、海外でスマホ向けゲーム「ポケモンGO」が好調であることから、任天堂の株価が大きく上昇したことが、上げ要因となった。
スタイルインデックスでは、円安ドル高から大型株の上昇が大きかった。一方、任天堂の賑わいやLINEの上場などから、小型株から大型株へと資金が移動したことからマザーズ指数は下落した。
今後の注目点
英国のEU離脱の金融市場の影響も収まり始めたことから、これまでリスク資産をアンダーウェイトしていた投資家や、解約に備えて資金を保有していたファンドからの株式に買いが入り、米国ではS&P500指数やダウ平均が過去最高値を更新するような状況となっている。日本株も上記の理由に加えて、緩和期待や円安の動きから上昇している。
日本では来週から3月決算企業などの決算発表が本格化する。しかし、円高の影響から企業の決算は悪化する可能性が高い。だが、その辺りはすでに株価に織り込まれている可能性も高く、それは今週のファーストリテイリングがそれほど良くない決算でも買われたことからも言えるかもしれない。円高の影響により業績が悪化した銘柄の株価がどのように動くかをしっかりと見ておきたいところだ。19日のマザーズ指数先物上場も注目される。
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