豪ドルとニュージーランドドルは関係性の強い通貨であると認識されていますが、ここ5年でみるとニュージーランドドルが強かったことが下のチャートから分かります。しかし足元、豪ドルの方が強くなっていることが読み取れます。これは何らかのトレンドの変化を示唆するものなのでしょうか?
(ブルームバーグより光世証券が作成。
上は2012年1月2日を100として指数化した豪ドル(青)とニュージーランドドル(赤)。
下はニュージーランドドル-豪ドルで2012年からのパフォーマンス差を示す。)
両国の輸出品目を見ると、豪国は鉱物や燃料が多く、ニュージーランドは食料品が多くなっております。鉱物や燃料は世界の景気の影響を受けやすく需要が振れやすい、もっといえば、中国の需要次第ともいえます。一方で、食料品はそれほど振れなくゆっくりと需要が伸びていく安定的なものであるといえます。
(JETROサイトより光世証券が作成。
豪国: https://www.jetro.go.jp/world/oceania/au/stat_03.html
ニュージーランド: https://www.jetro.go.jp/world/oceania/nz/stat_03.html )
そのように考えると、これまでニュージーランドドルが相対的に強かったのは、食料品へのゆったりながら確実な需要の増加が、振れのある鉱産物への需要よりも評価されていたということなのかも知れません。
しかし、足元流れが変わりつつあるのは、中国が公共投資などにより鉱産物への需要を増やし始めていることが要因であると考えられます。今後米国もトランプ大統領の政策により、インフラ投資を増やすとすると、この流れの変化は長期化する可能性もあります。そのような変化が、豪ドルの買い、もしくは豪ドルの買いとニュージーランドドルの売りで取ることが出来るかもしれません。
本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会