ウィークリーレポート(2025年2月28日)

2月第4週の株式市場は、日経平均は▲4.18%と下落、NYダウは+0.95%の反発となりましたが、ユーロストックス50も▲0.21%と続落となりました。
ダウ、欧州株が小幅な動きにとどまっている一方で、フィラデルフィア半導体指数は▲7.20%と大きく下落となり、値嵩株に半導体銘柄の多い日経平均も釣られる形となりました。
これまで米国市場の株高を牽引してきたGAFAMやNVDAといった巨大ハイテク企業の下げが大きい一方で、金融セクターが変われるなど売り一辺倒ではない動きとなっています。

(Bloomberg) 小型株が巻き返し、トランプ関税脅威で大型株軟調-景気回復も支援
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-02-27/SSBLBUT0G1KW00

NYSEの全上場銘柄で構成されるNYSE指数とハイテク10銘柄のFANG+指数を比較すると、後者が大きく下がっており、似たようなパターンは昨年7月にも見られました。昨年7月の高値からの下落は、日本市場で8月のブラックマンデーの暴落へとつながる大きなイベントとなりました。
足元のリスク指標をみると、ハイイールドスプレッドは昨年7月のショック前が3.35%だったのに対して、足元では2.71%と縮小したままで、リセッションリスクというには物足りない水準です。一方で、VIX指数は昨年7月高値が18.46ptであったのに対して、足元では21.13ptと昨年のショック前の水準を超えて警戒モードに入っています。

2024年ブラックマンデーは円キャリートレードのアンワインドショックと言われており、ショック前はIMM通貨先物市場で投機筋のネットポジション18万9560枚の過去最高水準の円売りポジションに傾いていました。今回は、逆にポジションが9万1982枚の円買いと、過去最高のポジションとなっており、環境が異なります。また、対内証券投資でも、海外勢の累積買い越し水準は昨年7月の半分程度であり、単純に昨年と同じパターンとはならないように思えます。

下落が続くとしても、ひとまずは昨年9月の安値35,253円を下値目途とし、日経VIが30ptを超えるようならプット売りで逆張りが美味しいかもしれません。


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