1月第1週の株式市場は、日経平均▲0.26%、NYダウ▲0.59%、ユーロストックス50▲1.28%と下落で始まりました。
1/2にBarclaysがApple株を格下げしたことにより、ハイテク株を中心に軟調な展開となりました。ただ、一社の投資判断が相場全体を左右することはなく、NYSE市場の騰落レシオ(Breadth Indicator)が昨年末のラリーで過熱状態を示している通り、買われ過ぎ水準に達していたタイミングでちょうどよくシグナルとなり、利益確定売りの流れになったと考えられます。
足元のBreadth Indicatorは45ptまで低下しており、NASDAQで12月月初/安値ゾーンまで調整するならテクニカル的には売られ過ぎとなり反発が期待できます。
一方で、日本市場の騰落レシオは12月頭に122ptの過熱ゾーンに入ったものの、12月半ばには92ptまで鎮静化、足元では107ptとまだ過熱感はなく米国市場とは温度差があります。11月以降の投資部門別売買動向(~12/22まで)では現物株の商いは、自己/海外投資家はそれぞれ175億円の買い越し/163億円の売り越しとニュートラルに近い一方で、個人投資家が1兆3781億円の大幅売り越しとなりました。買い手側では事業法人(自社株買い)が1兆2411億円となっており、個人投資家の買戻しによる株価上昇が期待されます。個人投資家の大幅売り越しの背景として年末へ向けた利益確定売りの他に、年明けからの親NISA用資金の捻出売りだったともいわれており、大発会での寄り後安値からのリバウンドを考えると、個人投資家が積極的な買い手に回っている可能性もあります。
歴史的に個人投資家は下落相場買い上昇相場買う逆張りの投資行動をとるため、手口情報と株価は逆相関となりますが、仮に海外投資家のように積極的なトレンドフォロー型の投資行動を取るとすると、 1兆円の買いで708円高のインパクトとなり、再び34,000円超えの可能性が見えてきます。
週明けはSQ週ですが、オプション建玉は低水準でコールオプションに絡んだスクイーズは期待できません。しかしながら、昨年以降何度も跳ね返されてきた34,000の抵抗線を抜けるともう一段の上昇相場が期待できますので、宝くじ代わりにC345の買いも面白いかもしれません。