ウィークリーレポート(2023年4月21日)

4月第3週は、日経平均+0.25%、NYダウ▲0.23%、ユーロストックス50+0.41%とまちまちな展開でした。
木曜日に発表された4月第2週の投資部門別売買動向では、海外勢が現物先物合わせて1兆5902億円の大幅買い越しとなりました。第3週も東証立会中は日本株が独歩高する場面が見られ、前週に続き買いが入っている様子でした。週間ではTOPIXバリュー指数が1.15%と同グロース指数の0.47%を上回っており、東証のPBR1倍割れ企業への改革姿勢が評価されているのかもしれません。

週明けは月末最終週となりますが、月末の4/28には植田新総裁の下での初めての日銀政策決定会合が開催されます。前年、米国の金利高の格差の拡大からYCC撤廃期待が台頭し、国債市場は大荒れ、黒田総裁退任後の会合で政策変更の期待もありましたが、植田新総裁は2月の所信表明でYCCを支持し、国債購入の正当性を訴えるなど国債市場の鎮静化を図ってきました。
その2月の所信表明時に大問題と言及した、日銀によるETF購入に関しては、その後言及はなく、またマーケットでもフォーカスされていないためノーガードな状態に見えます。
海外勢が大幅に買い越している間は売り向かっても報われる可能性が低いですが、仮にこの流れが変わるとすれば、日銀によるETFの購入停止サプライズが考えられます。ETF購入停止となるならば日本株式市場のボラティリティ上昇が見込まれますので、ゴールデンウイーク前の宝くじ感覚でプット買いというのも面白いかもしれません。

そのゴールデンウイーク中の5/4にはFOMCが開催され、日本市場では5/3から連休に入ることもあり(5/1、5/2は営業日)警戒感から手掛けにくい展開となりそうです。
4/14のミシガン大期待インフレ率の上振れ以降、マーケットは5月FOMC後、6月にも1回の利上げあるのではないかと見込んでおり、5月FOMC後の会見がハト派な内容ならアップサイドの動きが期待されます。
日米の金融政策で織り込む方向がづれているように見えますので、ダウ買い/日経売りのチャンスかもしれません。

2023.4.18 (Bloomberg)物価・賃金上昇に良い芽、緩和継続で物価目標達成近付く-日銀総裁
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-18/RTAC0IT0AFB401

2023.3.1 (DIAMOND online)日銀総裁候補・植田和男氏の言う「大問題」について考える
https://diamond.jp/articles/-/318600


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