5月の第3週の株式市場は、日経平均+0.16%と小幅続伸、記録的な8週続落中のNYダウは+6.24%の大幅反発となりました。
5月FOMC以降の流れでは、米国ブレークイーブンインフレ率が低下トレンド、債券ボラティリティを示すMOVE指数もピークアウトして下落傾向と、債券市場ではFEDのインフレファイターぶりにある程度の落ち着きを取り戻しつつある状態でしたが、株式市場では金利引上げによる株価バリュエーションの引下げからグロース株を中心に大きく売られる展開となっていました。
その株式市場についても、VIX指数は25.72ptと依然として20台後半の高水準にあるものの、VVIX指数は5/26に93.66ptとコロナショック後の最低値を更新し目先のマーケットの鎮静化を織り込みに行っているようです。また、S&P500、NYダウともに4月以降戻り売りの出ていたトレンドラインを上抜け、テクニカル的には中規模のリバウンドが期待されます。戻りの目途としては、NYダウ100日線34100ドル、日経平均200日線27946円あたりが意識されます。
ただし、このまま昨年の様にブルマーケットに回帰するかというと怪しいところで、クリーブランド連銀が日次で公表しているナウキャストCPIは5/16以降、再度緩やかに上昇してきており6/10のCPIなどで市場予想より強い数値が出れば再び利上げ加速が意識され、株安となる展開に戻るので注意が必要です。
クリーブランド連銀 ナウキャスト
https://www.clevelandfed.org/our-research/indicators-and-data/inflation-nowcasting.aspx