債券相場は超長期債を中心に下落。7日の30年債入札を前に売りが優勢だった。中長期債が日銀の連続指値オペによって下値が限定される一方で、超長期債は海外金利動向次第という点からも投資家の間で明確な水準感がまだ共有できていない印象。この日の新発10年債は、6年ぶりのクーポン引き上げで堅調な結果となったがセカンダリーでの需要は限られたようだ。
【メモ】
☆10年債入札(366回,CPN 0.2%)落札結果
最低落札価格99円97銭(0.203%)、平均落札価格99円99銭(0.201%)、応札倍率3.61倍(前回3.24倍)。(事前予想価格99円97銭)
☆黒田日銀総裁発言(衆院財務金融委員会答弁:Bloomberg引用)
「今回の為替相場の変動はやや急」
「円安が全体として、わが国経済にプラスに作用しているという基本的な認識に変わりない」
「為替相場は経済・物価に大きく影響するとし、引き続き注視していく」
(金融政策について)「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」
(現時点で金融を引き締めれば景気が悪化し)「雇用や賃金、企業収益に大きなマイナスの影響が出てしまうということを懸念している」
「ラストリゾートは適切な表現でなかったかもー指し値オペで」
「為替介入の効果は一概に計れない」
「為替相場、経済のファンダメンタルズ反映し安定的な推移が極めて重要」
「賃金・物価のスパイラル的上昇につながれば金融引き締め必要」
「日銀の大幅緩和、財政ファイナンスではない」
「金融緩和で経済活動支える、政府と基本的に方向性は同じ」
「具体的な出口戦略を今申し上げるのは時期尚早」
「出口戦略、安定的な物価2%の達成近づけば当然議論」など。