債券相場は下落。日銀があす公表する長期国債買い入れの月間予定で減額が示唆されるとの警戒感から売り圧力が掛かった。一方、この日に実施された金融政策決定会合の結果や経済・物価情勢の展望(展望リポート)の内容は市場の想定通りと受け止められ、影響は限定された。夕方の黒田総裁会見では、国債買いオペ方針で買い入れ額を固定したことについて「変動幅の上下を超える場合を除いて買い入れ額を調整しないということに変更した」と述べており、明日の買いオペ方針の減額観測も後退したとの見方もあるようだ。
【メモ】
黒田総裁会見内容(bloomberg News引用)
(長期金利)
「明確化された範囲内で変動することを想定している」
(長期金利変動幅上下0.25%程度について)
「市場機能の維持と金利コントロールの適切なバランスをとる観点」
「買い入れ額を調整しないということに変更した」
「物価目標の実現目指し、必要な時点まで現行政策継続」
「経済のリスク要因顕在化すれば物価に影響の可能性」
「21年度の物価見通し、携帯値下げがかなり大きく下押し」
「2%の物価目標の達成は日銀の使命」
「為替安定、金利差より主要中銀が物価2%目指しているため」
「2%の物価安定目標は適切であり引き下げ考えてない」
「ワクチン接種進めば景気回復が加速するのは事実」
「具体的な緩和の出口戦略、現時点では時期尚早」