7月第5週の株式市場はNYダウ▲0.16%、ユーロストックス50指数▲4.12%、日経平均▲1.56%と、日米欧、ともに下落となりました。FOMC前の手仕舞い売りと、月末を意識したリターンリバーサルが重なった様相です。
7/30には、東証一部上場銘柄のうち、52週安値を更新した銘柄が2.5%、また、52週高値更新が2.3%と、安値と高値を更新する銘柄が同時に2%以上出現するという珍しい現象が発生しました。相場が不安定になり始めるときにあらわれるサインで、暴落を予兆するといわれるヒンデンブルグのオーメンの要素の一つでもあり、リーマンショック前や2000年ITバブル崩壊の前にも同じような現象が出ていました。
ただし、ITバブルに関しては、崩壊よりだいぶ前の1998年ごろから高値安値更新銘柄の2極化が頻出しており、今回のサインが株価の暴落かバブルの予兆か難しいところです。
相場の危険度を測る炭鉱のカナリヤといわれるハイイールド債は高値を更新しており、上述のサインだけで暴落の予兆とするのは難しそうに思えます。
何度か当ブログで紹介している台湾加権指数ですが、7/28に史上最高値を更新、その後、週後半にやや値崩れしましたが週ベースで+2.93%とプラスをキープしており、短期的にはまだハイテク株が相場を支える展開が期待されます。
マクロ環境では引き続き、米中対立と感染第2波という悪材料、金融緩和とワクチン期待という好材料での板挟みが続くと思われますが、テクニカル的には騰落レシオが74.87まで低下したこともサポート材料で、全体として下がりそうで下がらない相場の中、ハイテク株と金の選好が続きそうです。