ウィークリーレポート(2024年3月1日)

2月最終週の株式市場は、日経平均+1.90%の上昇、NYダウは▲0.12%、ユーロストックス50も+0.46%となりました。

投資部門別売買動向では海外勢は先物売り(756億円)/現物買い(787億円)とグロスでは買いが止まる一方で、2/29(木)までは前週比でTOPIX+0.03% >日経▲0.11%とこれまでとは違う物色動向となっていました。同日NY取引時間に、インフレ上振れが警戒されていた米国個人消費支出(PCE)価格指数が市場予想通りの結果だったことから、早ければ6月からFRBの利下げが始まるとの期待で株価は上昇しました。
この流れを受け、3/1(金)の日本市場でも日経平均が744円高となり、3月限先物の清算値は40,000円ちょうどとなりました。

一方、日銀の金融政策に関しては、高田委員から物価目標実現が見通せる状況になっているとの発言があり、3/19の会合でマイナス金利解除が俄かに現実味を帯びてきました。マイナス金利解除ならば銀行株優位で再びTOPIX優位のパターンとなりそうです。

(Bloomberg)物価目標実現が「見通せる状況」、出口の検討必要-高田日銀委員
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-29/S9I8W0T0G1KW00

TOPIXにもオプションあり、マーケットメーカーが気配提示を行っています。権利行使の間隔が日経225オプションよりも広いのが難点ですが、TOPIXオプションのプット売りは日銀政策決定会合への思惑もありうまくいきそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2024年2月22日)

2月第4週の株式市場は、日経平均+1.59%の上昇、終値で39,098円と1989年12月のバブル最高値を更新しました。NYダウは+1.30%、ユーロストックス50も+2.24%と上昇しMSCI世界指数も最高値を更新しました。

バブル後最高値を更新した日本市場ですが、投資部門別売買動向では、海外勢が1133億円、自己が1272億円の買い越しとなった一方で、個人が1485億、信託が1740億円の売り越しとなっており、依然として海外投資家主導の株価上昇となっています。
急激な株価上昇ではその後の反落が懸念されますが、アベノミクス開始時の2013年上旬その相場では、信用残高(ネット)が6298億円から2兆6516億円まで急激に増えたのに対して、今年に入ってからは2兆9000億円前後で推移し落ちついており、信用倍率も3.8倍とコロナショック後の平均程度で推移しており2013年5月23日のような急落の心配はひとまずなさそうです。
裁定残高は売り買い差し引きのネット値で1兆5830億円とコロナショック後の高値を更新しているものの、コロナショック以前の天井水準であった3兆円(2017年ぼピークで3兆2311億円)に比べるとまだ半分程度の水準です。また、騰落レシオは107%と過熱感のある120%までまだ距離があります。
年初からの急激な株価上昇で史上最高値を更新した日経平均ですが、バリュエーションは高いものの、相場に過熱感はなく、判断に困る状況です。

ところで、足元の上昇はコア銘柄や一部半導体銘柄に集中しており、TOPIXで見るとまだ実はまだバブル時の最高値は更新しておらず、8%超下回っています。また、バリュエーション面でもヒストリカルPERの+1標準偏差ラインで2799pt(2/22 終値2660pt)と7.2%の上値余地があります。ここで、オーバーバリューの日経売り/バリュエーションで余裕のあるTOPIX買いの動きとなれば、理性的な動きで美しいと言えますが、過去の経験上、海外勢のフローは日経に集中したままになる可能性が高いと思います。

今後の上値の目途としては、キリの良い40000円、41000円があげられますが、買いの主体である海外勢が「TOPIXがオーバーバリューになるまで日経を買う」とすればNT倍率はさらに拡大を続けると思われ、最高値15.66倍(2021年2月)に上述のTOPIX上限2799ptをかけると日経平は43832円となります。


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JGBトレーディングフロア(2024年3月1日)

債券相場は超長期債中心に上昇。日銀の植田総裁がG20財務相・中央銀行総裁会議出席のため訪れたブラジル・サンパウロで「2%の物価目標実現は見通せる状況には至ってない」との認識を示したことが、材料視され買いにつながった。ただ同時に「春闘の動向は確認作業の中で一つの大きなポイント」と指摘したており、3/19の日銀会合に向けた金融政策正常化観測が後退するには至っていないとの見方。

【メモ】
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