JGBトレーディングフロア(2023年5月1日)

債券相場は下落。日銀政策決定会合で現行の金融緩和策を維持したことを受けた先週末の買い圧力は、この日の午後に入って一巡し、その金利低下の反動や5/2~5/3で行われる米FOMCへの警戒感から次第に売りが優勢となった。
超長期債が相対的に大きく売られイールドカーブはスティープ化、長期金利も再び0.4%台に上昇した。ただ大型連休を控えてその動きも調整の範囲といった印象で、連休明け後は早期の日銀の金融政策変更の見方がいったん後退した中で、新たな水準感を探ることになりそう。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,368~370回0.50%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,359回0.50%)落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2023年4月28日)

債券相場は上昇。日銀が金融政策決定会合でYCC政策を軸とした現行の金融緩和政策維持を決めたことを受けて買いが優勢となった。フォワードガイダンスが見直され、政策金利に関する項目が削除される一方で、金融政策運営について1年から1年半程度の時間をかけて多角的にレビューを行うこととしたことで早期の政策変更に対する思惑が大きく後退した。

【メモ】
植田日銀総裁会見要旨(出所:Bloomberg)
・(1年から1年半程度の多角的レビューに関して)「その時々に必要な政策変更は期間中であっても毎回の金融政策決定会合で議論し、必要があれば実行していく」
・(基調的なインフレ率は2%に達していないと判断も)「1年半の間に変わる可能性はゼロではなく、当然それに伴って政策変更はあり得る」
・「出口あるいは正常化を始める可能性はゼロではない」
・(レビューは)「政策正常化を狙ってやるわけではない」
・(結果発表の時期について)「最後には何かまとめたものを出したいが、途中でも少しずつまとまったものができて、それを外に問うことが有益と考えられる場合には随時発表していきたい」
・(金融政策運営について)「引き締めが遅れて2%を超えるインフレ率が持続するリスクよりも、拙速な引き締めで、2%を実現できなくなるリスクの方が大きい」
・(基調的な物価は徐々に上昇し始めているが)「まだ自信の度合いが少し低い」
・「もう少し辛抱して粘り強く金融緩和を続けたいというのが正直な気持ち」
・「物価だけでなく企業収益や雇用、賃金の上昇が必要」
・(来年の春闘が)「非常に重要な要素」
・「今年のいろいろな経済数の動きを見ていく中で、持続的な2%が達成されそうだという判断に至るケースも十分あり得る」
・(YCCについて)「スムーズなイールドカーブの形成に役に立っている」、「副作用が全くなくなったわけではもちろんない」ほか。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
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JGBトレーディングフロア(2023年4月27日)

債券市場では長期金利が横ばい圏で推移した。日銀の金融政策決定会合の結果発表を翌日に控え、様子見ムードが強い中、警戒感から売りが優勢となる場面があったものの、定例の国債買い入れオペが相場を下支えした。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,368~370回0.50%)落札金額0億円 / 国債買入(固定利回り方式,359回0.50%)落札金額0億円。
☆日銀買入オペ(定例)3-5年5000億円、5-10年6760億円、10-25年2500億円、25年超1000億円、物価連動債300億円。応札倍率は、それぞれ1.54、1.72、1.96、2.56、3.29倍。


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ウィークリーレポート(2023年4月28日)

4月第最終週は、日経平均+1.02%、NYダウ+0.86%、ユーロストックス50▲1.12%とまりました
4/28の日銀政策決定会合ではすべて現状維持となったものの、「1年から1年半程度の時間をかけて」ここ四半世紀の金融緩和の影響を検証すると書かれており、少なくとも1年間の政策変更はなしとの思惑から株価は上昇しました。夕刻の植田新総裁の記者会見では、物価目標達成ならばレヴュー期間中に政策変更はあり得ると発言があり、やや上値は重くなりましたが無風と言える範囲でしたので、マーケットは新総裁とその政策をハト派として受け止めたようです。

(日銀)当面の金融政策運営について
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2023/k230428a.pdf

日銀の次は5/4のFOMCとなります。「最後の利上げは買い」というのがアノマリーとして意識されます。1994年以降の過去のパターンでは、S&P500平均で5%の上昇となっており、昨年8月高値4340ptまでの上昇が考えられます。同様に、各セクターでの過去の平均推移を並べてみると、利上げ後50営業程度はITセクター、半導体セクターが強く、その後は、金融、不動産セクターがけん引していることがわかります。

一方、FRB最後の利上げ前後の同じタイミングで日経平均の推移を比べると、米国とは打って変わって右肩下がりのチャートになります。偶然か必然か、「最後の利上げ」のタイミングで1997年アジア通貨危機、2006年量的緩和解除など、マーケットにネガティブなイベントが重なっていることが要因です。
FRBがまず利上げ、その後欧州、日銀と引き締めが続くケースが多かったことから、FRBの引き締め最終局面で日銀が緩和から舵を切るというパターンも2006年当時と似ていますが、植田新総裁が緩和継続を続けるならば、「今回は違う」となるかもしれません。
東証33業種の比較チャートでは、全体的に下落傾向ですが、不動産業がもっともパフォーマンスがよいです。
日米ともに共通している点ですが、「最後の利上げ」後の長期金利低下に伴いREIT指数が上昇していますので、ゴールデンウイーク(FOMC)明けの上昇を見込んでREIT指数の買いがよさそうです。

日経新聞では1970年代から80年代の高インフレ時の最後の利上げ後の株価動向から、最後の利上げは買いではない可能性を報じました。しかしながら当時は、FOMCの開催の有無に関わらず、非開催日にも政策金利を変更していた時代であり、また、1979年からのボルカー総裁からは政策金利ではなくマネーサプライをターゲットとしたことから、マーケットが当時の政策金利の引き上げが最後なのか予見できない時代だったと言えます。高インフレ時代という共通点はありますが、当時と現在では政策変更の予見性という点では大きな隔たりがあります。
政策金利の変更がFOMCの開催と一致し始め、また、フォワードガイダンスの重要性が認識されてきた1994年以降のデータでは、やはり、最後の利上げは買いと言えます。

(日経)米国株「最後の利上げ、買いでない」著名ストラテジスト
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2488K0U3A420C2000000/


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