JGBトレーディングフロア(2022年9月22日)

債券相場は大幅上昇。日銀金融政策決定会合で政策の据え置きが伝わると、午後より買いが優勢となった。政策変更を予想していた向きの買戻しが中心との見方。午後3時半からの黒田総裁の会見では「当面は金利を引き上げない」と発言、これを受けて円相場は下落幅を一段と拡大した。またその後、財務省・日銀による円買いドル売り介入を実施され、先物相場も一時149円台まで買われる展開に。

☆国債買入(固定利回り方式,365~367回) 落札金額3713億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。

☆日銀黒田東彦総裁会見要旨(引用元:Bloomberg)
「当面金利を引き上げるようなことはない」、
(金融政策のフォワードガイダンスの変更も)「当面は必要とは考えていない」、
「当面の期間については数カ月ではなく2、3年」、
(経済物価情勢に合わせて)「微調整はあり得る」、
(変更は)「経済物価情勢の転換によって、金融緩和政策を修正していくというような時点で考えられることだ」、
(感染症の影響が落ち着く中でも)「感染症の抑制と経済活動の両立は進んでいるが依然として影響があり先行きも下振れ要因として注意が必要だ」、
(マイナス金利について)「大きな副作用や問題を引き起こしてない」、「日本がやめる必要はない」、「物価状況が違う下で金融政策が異なるのは当然だ」、
(足元のコアCPIは)「確かに高く、年内はさらに上昇する可能性がある」、
(日銀が目指す賃金と物価が共に上昇する好循環の実現は)「このままでは来年もならず、再来年もなかなか難しい」、
「円安進行は先行き不確実性を高め日本経済にマイナス」、
「2%物価目標の安定的持続に必要な時点まで現行緩和継続」、
「必要があればちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる」、
「長期金利変動幅の拡大、緩和効果を阻害なら目的実現できず」、
「国債購入はあくまでも金融政策目的であり財政ファイナンスではない」、
「政策金利は現在の長短金利水準または下回る水準で推移想定」、
「企業収益は高水準、来年の春闘が賃金上昇もたらすと期待」 など。

【来週のスケジュール】
9/26
<国内予定>
日銀国債買いオペ(1-3年, 3-5,5-10年) / 黒田日銀総裁あいさつ(大阪経済4団体共催懇談会) / 鈴木財務相,雨宮日銀副総裁,全国証券大会出席
<海外予定>
【米国】米ボストン連銀総裁講演 / アトランタ連銀総裁講演 / クリ-ブランド連銀総裁講演 / 米2年債入札
【欧州】ECB総裁スピ-チ(欧州議会経済金融委員会公聴会) / 経済協力開発機構(OECD)経済見通し /独IFO企業景況感指数(9月)
【その他】アジア開発銀行(ADB)年次総会(マニラ,ハイブリッド方式)
<海外決算>
*****

9/27
<国内予定>
40年利付国債入札 / 日銀CP買い入れオペ / 故安倍元首相の国葬(日本武道館) / 企業向けサ-ビス価格指数(8月) / 工作機械受注(8月)
<海外予定>
【米国】米FRB議長デジタル通貨に関するパネル討論会参加 / サンフランシスコ連銀総裁質疑応答参加(オンライン) / 米5年債入札 / 耐久財受注(8月) / FHFA住宅価格指数(7月) / 主要20都市住宅価格指数(7月) / 米消費者信頼感指数(9月) / 新築住宅販売件数(8月)
【欧州】米シカゴ連銀総裁講演(ロンドンのイベント / イタリア2年債入札 / ドイツ5年債入札 / ユ-ロ圏マネ-サプライ(8月)
【その他】中国工業利益(8月)

9/28
<国内予定>
日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(7月20・21日分) / 景気動向指数(7月)
<海外予定>
【米国】アトランタ連銀総裁質疑応答参加 / シカゴ連銀総裁講演 / 米7年債入札 / 米2年変動利付債入札 / 米・太平洋島しょ国サミット(ワシントン) / 卸売在庫(8月) / 中古住宅販売成約指数(8月)
【欧州】ECB総裁講演(フランクフルト)
【その他】*****

9/29
<国内予定>
2年利付国債入札
<海外予定>
【米国】クリ-ブランド連銀総裁パネル討論会参加 / サンフランシスコ連銀総裁基調講演 / 米GDP(2Q,確定値)
【欧州】イタリア5年,10年債入札 / ユ-ロ圏景況感指数(9月) / ユ-ロ圏消費者信頼感指数(9月) / 独CPI(9月)
【その他】日中国交回復50年 / 豪CPI(7,8月)
<海外決算>
ナイキ / マイクロン・テク

9/30
<国内予定>
国庫短期証券(3カ月)入札 / 日銀国債買いオペ(3-5,5-10年,25年超) / 日銀10-12月の国債買い入れ予定 / 完全失業率(8月) / 小売売上高(8月) / 百貨店・ス-パ-売上高(8月) / 鉱工業生産(8月) / 住宅着工件数(8月) / 消費者態度指数(9月) / 月例経済報告(9月)
<国内決算>
ニトリHD(9843)
<海外予定>
【米国】ブレイナ-ドFRB副議長挨拶 / ニュ-ヨ-ク連銀総裁挨拶 /会計年度末 / 米個人所得・支出(8月) / 米ミシガン大学消費者マインド指数(9月)
【欧州】EUエネルギ-担当相臨時会合 / ユ-ロ圏失業率(8月) / ユ-ロ圏CPI(9月) / 独失業率(9月) / 英GDP(2Q)
【その他】中国製造業・非製造業PMI(9月) / 中国財新製造業PMI(9月)


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年9月21日)

債券相場は下落。FOMCでの政策発表を控える中、20日の米長期金利が上昇したことを背景に売りが優勢だった。この日は、日銀の連続指値オペに加え、臨時の国債買いオペ(5~10年、10~25年ゾーン)を通知したが、購入額が小さく相場への影響は限定的だった。明日の日銀会合の市場予想は現状維持との見方が多いものの、同日夕の黒田総裁の会見でのスタンスの変化なども警戒しているようで、結果待ちの状況下、やや売り圧力が勝っている様子。

【メモ】
☆流動性供給入札(366回、残存期間1年超5年以下)落札結果
募入最大利回り較差 +0.010%、募入平均利回り較差+0.008%、応札倍率3.15倍(前回3.47倍)。
☆日銀臨時買入オペ5-10年1500億円、10-25年1000億円。応札倍率はそれぞれ3.27、3.57。
☆国債買入(固定利回り方式,365~367回) 落札金額12637億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年9月20日)

債券相場は超長期債が下落。米長期金利が2011年以来で初となる3.5%超えとなったことや、8月の国内CPIの伸びが予想を上回ったことを受けて売りが優勢だった。中・長期ゾーンは日銀の指し値オペ継続により下値は限定的だったが、21日のFOMCを前に、欧米金利の先高観が強い中、この日の15時発表のドイツPPI も警戒とされ、先物も上値の重さが目立った。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,365~367回) 落札金額8361億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

ウィークリーレポート(2022年9月16日)

9月の第3週の株式市場は、日経平均は▲1.11%、NYダウ▲4.13%、ユーロストックス50▲1.95%と反落となりました。
9/13に発表された米国8月CPIは市場予想を上回る8.3%となり、ダウは1276ドルの大幅安、6月同様CPIショックとなりました。一方、米国長期金利の同日の反応は5bp上昇程度にとどまり株式市場ほどの大げさな反応とはなりませんでした(とはいえ、週間では6週連続の上昇となっています)。

木曜日9/22にはFOMCが開催されます。利上げ幅についてはCPI発表後、100bp上げの可能性が取り沙汰されていますが、今回は四半期末の開催日でFOMCメンバーによるドット・チャートが公表されますので、75bpか100bpかよりもターミナルレート(利上げのピーク時の利回り)がいくらになるかが短中期の金利(と為替レート)にとって重要になります。また、失業率に対して中立な影響とされるロンガーラン金利が2.5%で据え置かれるのか否かで長期金利も大きく動くことになります。

CPIショックという事で6月と比較したくなりますが、長期金利と予想株式益回りのイールドスプレッドで見ると6月よりむしろ4月中旬からの下落局面と似ています。
4月は2.34ptから2.93ptまで調整がすすみました。同様の調整幅を想定すると、長期金利がこれ以上上がらないとして、おおむね3750ptあたりまで株価下落となります。

週末時点で米国長期金利は3.465%となっており、同じく週末の3901.35ptはイールドスプレッドからみたレンジの上限に位置しています。FOMCの結果がタカ派と受け止められた場合は、株価は下方に修正する動きとなります。逆に市場が現在織り込んでいるよりもハト派な場合、株価は上昇するでしょうが、長期金利が3%まで低下しても4000pt台でレンジ上限となり、リスクリターンで考えると今回のイベントはダウンサイドへかける方が、分がよさそうです。
下落局面での比較チャートでは、前者の楽観シナリオの場合、これまで通り2001年との比較ライン(黄点線)に沿ってレンジ継続を想定します。後者のリスクシナリオの場合は、2008年3月のベアスターンズ破綻前後の動きとの比較から(赤点線)、6月安値割れの3457pt(イールドスプレッドの表からは長期金利が3.6%まで急騰)を想定します。

さて、米国市場については下目線となりがちですが、日本市場については月末にかけて配当の再投資が期待されます。また、日経平均の銘柄入れ替えに伴い売りフローが発生することから、権利付き最終日の28日までは日本株買い、その後は売りというパターンが意識されます。配当再投資については年々先回りポジションが増えており、権利付き最終日を待たずにピークアウトするケースが増えているものの、権利落ち日でのプレポジションの解消は依然として定番となっており、日経平均のリバランスフローと合わせて狙い目です。取引としては、FOMCの結果次第ながらも、国際市況の影響を相殺できるダウとのレシオ取引にチャンスがありそうです。


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

JGBトレーディングフロア(2022年9月16日)

債券相場は超長期債が下落。昨日の20年国債入札の不調を受けた需給悪化懸念が売り圧力となった。来週は、国内は、連休に挟まれ3営業しかない中で日米の金融政策イベントを控えており、先物オプション市場のボラティリティがやや高めに推移するなど、流動性の低下などによる変動率の高まりも警戒されている様子。海外金利差の拡大が、日銀の政策修正の思惑を再び高めており、日銀の国債指し値オペへの応札も増加傾向にある。

【メモ】
☆国債買入(固定利回り方式,365~367回) 落札金額4458億円 / 国債買入(固定利回り方式,356、357回) 落札金額0億円。

【来週のスケジュール】
9/19
<国内予定>
祝日(敬老の日) / 岸田首相訪米(国連総会出席)
<海外予定>
【米国】クライメート・ウィークNYC / NAHB住宅市場指数(9月)
【欧州】英エリザベス女王国葬(ロンドン・ウェストミンスター寺院),英休場
【その他】*****

9/20
<国内予定>
全国CPI(8月) / 資金循環統計(4-6月速報) / 首都圏新築分譲マンション(8月)
<海外予定>
【米国】米FOMC(21日まで) / 20年債入札 / 第77回国連総会一般討論(ニューヨーク) / 米住宅着工件数(8月)
【欧州】*****
【その他】中国1年・5年物ローンプライムレート(LPR)

9/21
<国内予定>
流動性供給入札(残存期間1年超5年以下) / 訪日外客数(8月)
<国内決算>
日本オラクル(4716)
<海外予定>
【米国】米FOMC声明発表,FRB議長記者会見と経済予測 / 米銀CEO証言(下院金融委員会公聴会) / 米中古住宅販売件数(8月)
【欧州】ドイツ10年債入札
【その他】ブラジル中銀,政策金利発表 / G20貿易・投資・産業担当相会合(インドネシア)

9/22
<国内予定>
日銀金融政策決定会合,黒田総裁会見 / 営業毎旬報告(9月20日現在) / 日銀,基調的なインフレ率を捕捉するための指標 / 全国百貨店売上高(8月) / 東京地区百貨店売上高(8月)<海外予定>
【米国】国連安保理,ウクライナ巡る閣僚級会合 / 米銀CEO証言(上院銀行委員会公聴会) / 米景気先行指標総合指数(8月) / 米経常収支(2Q)
【欧州】ECB経済報告 / 英中銀,政策金利発表 / ユーロ圏消費者信頼感指数(9月)

9/23
<国内予定>
祝日(秋分の日) / 指数先物, 商品先物,同オプションの祝日取引開始
<海外予定>
【米国】パウエルFRB議長,FRBイベントで冒頭挨拶 / S&Pグローバル米製造業・総合・サービス業PMI(9月)
【欧州】S&Pグローバル・ユーロ圏製造業・総合・サービス業PMI(9月)
【その他】*****


 本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社
金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会