トランプ次期大統領の初会見に失望され売られる(2017年1月12日)

株式市場概況

注目のトランプ次期大統領の初会見では、減税やインフラ投資の話は出ず、メキシコとの国境に壁を作る話や、米国内に工場を持たない製薬業への批判、中国、日本、メキシコとの貿易による多額の損失などが述べられました。日本も名指しで批判対象となったことから、ドル円が急落し、一時114円前半までドルが売られる展開となりました。しかしその後ドル円はリバウンドし、115円半ばまで戻しました。

しかし日本時間に入るとドルが安い展開となり、再びドル円は114円台に突入しました。円高ドル安の展開に株も売られ、TOPIXは前日比22ポイントほど下げ1528.5ポイントと、今週の安値を割り込む場面がありました。しかし安値圏では日銀のETF購入などに支えられリバウドし、結局TOPIXは前日比‐13.96ポイントの1536ポイントで取引を終えました。

セクター別では石油・石炭、水産・農林の二つのみが上昇となり、下落が大きかったのは医薬品、ゴム、小売となりました。

経済指標では12月の景気ウォッチャー調査が発表され、現況DIが51.4、先行きDIが50.9となった。11月分は現状DIが52.5→51.4、先行きDIが53.0→51.3と大きく下方修正されました。

 

トランプ次期大統領の会見は、当選後の勝利宣言でこれまでとは人が変わったかと見られる向きもありましたが、気に入らないメディアには質問をさせないなど、昔のままのトランプ氏であることを印象付けました。会見では減税に関しては触れられませんでした、日経朝刊に、共和党とトランプ次期政権が米国からの輸出に免税を与え、輸入に対して課税を強化する法人税制を検討していると報道されていました(記事)。記事にはWTO違反との話もありましたが、実際に実施されると、世界にサプライチェーンを拡大している製造業はかなり変化せざるを得ず、今後の展開が注目されます。

 

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比-12.81ポイントの962.58ポイントと下落して一日の取引を終えました。マザーズ市場の上昇銘柄数は39(17.9%)、下落銘柄数は170(78.0%)、変わらずは9(4.1%)、騰落レシオ(25日)は102.94、売買代金は前日比-89億円の820億円となりました。

下落寄与度上位銘柄はジーエヌアイグループ(2160、前日比-40円、終値229円)、CYBERDYNE(7779、前日比-36円、終値1665円)、そーせいグループ(4565、前日比-150円、終値13260円)となり、上昇寄与度上位銘柄はアスカネット(2438、前日比300円、終値1324円)、リミックスポイント(3825、前日比59円、終値270円)、JIG-SAW(3914、前日比190円、終値7110円)、売買代金上位はそーせいグループ、マイネット(3928、前日比55円、終値3400円)、メタップス(6172、前日比-330円、終値3555円)となりました。

マザーズ先物は前日比-15.5ポイントの956ポイントで一日の取引を終えました。出来高は484枚でした。

2014年以降のドル円とTOPIXの散布図

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です