債券相場は下落。7月末の次回政策決定会合を控える中、円安是正のために日銀に利上げを求めた河野デジタル相のインタビュー記事をきっかけに利上げが意識され、売りが優勢だった。一方、この日の5年物グリーントランスフォーメーション(GX)債の入札が順調な結果となり相場を下支えしたほか、超長期ゾーンにも押し目買いが入り、午後からは先物も下げ幅を縮めた。足元での円安一服や米国の利下げ期待の高まりなどで、7月の利上げ確率が低下していたこともあり、その分が巻き戻された形。河野デジタル相は総裁候補の一人と目されているが、昨日は前トランプ米大統領も過度の円安に懸念を示しており、秋の内外の政治イベントを見据えると、例えば利上げのタイミングなど今後の日銀の政策運営にも影響が出るとの見方もあるようだ。
【メモ】
☆5年GX債入札(2回、CPN0.5%、発行額3500億円)落札結果
応募者利回り 0.595%、発行価格99円54銭、応札倍率4.04倍(前回3.39倍)事前予想利回り0.595%。