6月の最終週の株式市場は、日経平均▲2.10%、NYダウ▲1.28%、ユーロストックス50▲2.40%と下落しました。
週初めこそ高値3945ptまで付けましたが、その後反落、3825ptで週末を迎えました。チャートは、S&P500急落時(ベアマーケット入り後)のパターンに沿っており、過去パターンの中央値では、次は3714ptのボトムを付けたあと反発となります。
その後は緩やかに反発局面が続くのが共通のパターンとなっていますが、反発局面ののちは、大きく回復するパターンとさらに値崩れを起こすパターンの二つに分かれます。
さて、6/30の米国個人支出等の経済指標をもとに、アトランタ連銀のGDP Nowが7/1にアップデートされ、2022Q2(4-6月期)は▲1.0%とマイナス成長の予想となりました。7/28に公表されるGDPが予想通りマイナスになれば、前期(2022Q1:▲1.6%)に続いて2期連続のマイナス成長となり、テクニカルにリセッション入りとなります。過去のリセッション局面ではNYダウは平均31%下落しており、1月高値から6月安値まででもまだ▲19.75%の下落となっていますので、リセッション時には現在の水準よりもさらなる下落が想定されます。
GDPNow – Federal Reserve Bank of Atlanta
https://www.atlantafed.org/cqer/research/gdpnow
したがって、上述のリバウンド後の方向性としては後者の下落パターンの確率が高まっているように見えます。トレードアイデアとしては、リバウンド狙いにはダウンサイドへの警戒を残し、8月限プットのベアスプレッド、リバウンド後のダウンサイドへの先回りポジションを構築するなら9月限でリスクリバーサルのショートがよさそうです。
日本市場については、週明け金曜日7/8には日経225型ETFの決算日があり、分配金の捻出売りが意識されます。当社の試算では1兆円前後の売り圧力となっており、またSQ週特有の値動きもあり、荒れた展開に注意が必要です。
黒田総裁が就任した2013年以降の7月の日経平均株価をダウ対比でみると、7/8まで相対的に日経平均が下落し、7/8以降は急反発となります(下チャートは終値の時間をそろえるためCME上場の日経平均先物、ダウ先物ミニの価格比で作成してあります)。7/8までにレシオの下がらなかったケースでも上昇するのは1%未満とオッズは非常に有利に見えますので、週明けは7/8に向けて日経平均売り/ダウ先物買い、7/8にドテンして日経買い/ダウ先物売り、7/11(月)にクローズという短期トレードが狙い目です。