3月の第4週の株式市場は、日経平均は+4.93%、NYダウ+0.31%、ユーロストックス50指数▲0.89%とまちまちな展開となりました。米国株式市場は小幅な動きにとどまったものの、VIX指数は前週に続き▲3.06ptと大幅に下落、引き続きリバウンドの中にあるとみています。一方で、欧州市場ではVSTOXX指数は+2.32ptの32.22ptと依然として30ptを上回っており、先物市場も場期近高のバックワーデーションの形状が継続していることから要警戒です。
日本市場に関しては「遠くの戦争は買い」といった状況に加え、前週から2.61円の円安と為替市場の動きが株高のサポートとなっています。
特に、3/25の動きは為替と株価がよく連動しており、円安=株高の構図が復活しつつあるようです。
週明けには、権利付き最終日があり、配当の再投資が期待されることから、引き続き日本市場は堅調となる見通しです。
4月以降については、新年度入りと言う事もありフローの変化に注意が必要ですが、日本株高の要因になっている為替については、資源高→輸入額上昇→貿易赤字拡大→通貨安→貿易赤字さらに拡大というサイクルが意識されており、原発の再稼働や日銀の引締めは議論されておらず、このサイクルが途切れる状況にはありません。
2011年東日本大震災により原発を停止したのち貿易赤字が拡大、その後、日銀の大規模緩和も合わさって、75.35円⇒125.86円と50円の円安になったケースを考えると今回は151円を目指してもおかしくありません。ただし、2015年に125円を付けた後、日銀の黒田総裁が円安牽制発言をし、円安が沈静化した経緯を考えると、今回も125円あたりで当局が何かしら反応を示す展開となりそうです。
足元では前述のとおり、円安に対して株高の反応を示しており、4月中旬までは円安を背景に日経平均は30,000円を目指す展開、その後4月下旬からは3月決算企業の決算と22/3月期の見通しが出てきて、ここもとの資源高の企業業績への影響(おそらくネガティブ)が意識され反落、というシナリオを想定します。