債券相場は上昇。国内やアジア株式相場の下落、円高進行などリスク回避の流れを受けて超長期債を中心に買いが入った。10年債利回りが約2週間ぶりの水準-0.010%に低下し、先物も株価急落の場面では水準を切り上げ、一時152円19銭まで上昇した。日銀政策決定会合は、事前の予想通り、現状維持が伝えられ、相場への影響は限られた。
【メモ】
☆黒田総裁会見要旨;
・海外経済の下振れリスクについて(米中通商交渉、英国EU離脱が進展する一方で、米中交渉の第2段階合意に向けた道筋の不透明性や中東情勢を巡る地政学的リスクについて)「ひと頃よりも幾分低下したとはいえ、依然大きいと考えている」
・「いろいろ残っているので、やはり緩和方向を意識した政策が当分続くと思う」
・(長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持について)「長い目でみた為替レートの安定にも資するだろうということで金融政策を運営している」
・「長期化の場合、政策の副作用に留意が必要だが、現時点では政策の効果がコストを上回っている」
・(2019~21年度の実質経済成長率見通しを全て上方修正した一方で、物価見通しは全ての年度で小幅下方修正したことについて)「振れの範囲内。物価の基調が変わったとはみていない」
・(また超長期金利について)「イールドカーブコントロールの後、ちょっとフラット化し、また少しスティープ化してきたが、現在でももう少し超長期の金利が上がってもおかしくないと思っている」