トランプリスクを織り込む動きに(2016年11月1週)

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市場概況

週初の日本株は堅調推移となりましたが、米国の世論調査で、トランプ候補の支持率がヒラリー・クリントン候補を上回るものが見られ始めたことから、リスクオフの動きが見られ下落に転じました。ドル円で105円近辺から102円台まで円高ドル安が進み、それまで堅調に推移していた日本株も急速に値を下げ、日経平均株価は前週末比-3.1%の16,905円で一週間の取引を終えました。日経平均株価、TOPIX共に50日移動平均で止まる形となっています。

セクター別では水産・農林、空運が上昇しました。下落が大きかったのは鉱業、海運、医薬品でした。原油価格は、OPECが増産凍結に合意できないとの見通しと、今後も需要が弱いとのことから大きく下落し、WTI原油は44ドル台まで下げました。それに鉱業も足を引っ張られる形となりました。海運は郵船、商船三井、川崎船の3社でコンテナ船事業を統合する発表を行った直後に、3社ともに通期見通しの下方修正を発表しました。当日は事業統合のニュースで上昇を維持しましたが、その後は業績の下方修正のインパクトが大きくなりました。

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日米共に中央銀行の政策決定会合がありましたが、どちらも予想通り政策の現状維持を決定しました。相場への影響も限定的でした。

米国の雇用統計の前哨戦のADP雇用統計(10月)は14.7万人と予想を下回りました。前回発表分は15.4万人から20.2万人に上方修正されました。

今後の見通し

FBIによるヒラリー・クリントン候補のメール問題調査再開は、テレビ討論会の後、ヒラリー・クリントン候補の勝利を織り込みにかかっていた市場に、冷や水を浴びせる形となりました。選挙人数では依然、クリントン候補が大幅リードしているとの報道もありますが、Brexitの例もあり、トランプ・リスクを織り込む動きとなっています。日経平均VIは前週金曜日の18から今週の金曜には25.5まで上昇、米国のVIX指数は16から22まで上昇しました。大統領選の投票日は8日、大勢は日本時間の9日には判明すると見られます。一先ず、それまでは米国の大統領選が市場の最重要な材料となります。

その他今晩発表される米雇用統計も注目されますが、よほど数値が下振れない限り、利上げを支持する指標となると思われます。

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本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号 加入協会/日本証券業協会

 

トランプ・リスクから続落に(2016年11月4日)

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株式市場概況

TOPIX指数は前日比-21.4ポイント(-1.56%)の1347ポイントで一日の取引を終えました。売買代金は2兆3,564億円、騰落レシオ(25日)は120.85と依然として過熱状態とみられる120を超えた状態にあります。

セクター別では水産・農林、非鉄金属の2セクターのみが上昇し他は下落となりました。下落率が大きかったのは輸送用機器、保険、医薬品でした。水産・農林は13時に決算発表を行った日本水産(1332)が通期の営業利益見通しを180億円から195億円に上方修正を発表したことが好感され、前日比+35円の522円と上昇したことから強含みました。非鉄金属は古河電工(5801)が前日の決算発表で上方修正を発表し、前日比+232円の3,175円と買い先行の動きとなり、堅調に推移しました。輸送用機器は円高や、米国の自動車販売の不調が嫌気され弱い動きとなりました。

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比-20.36ポイントの872.29ポイントで取引を終えました。上昇銘柄数は44(20%)、下落銘柄数は172(77%)、変わらずは7(3%)、売買代金概算は前日比‐27億円の644億円、騰落レシオ(25日)は79.0となりました。マザーズ指数はここのところ支持帯として働いてきた880ポイントを割込みました。次の支持帯として注目されるのはBrexit決定時に付けた安値である828ポイントとなります。

指数下落寄与度上位銘柄はそーせい(4565、前日比-740円、終値14,010円)、CCYBERDYNE(7779、前日比-97円、終値1,396円)、ジグソー(3914、前日比-320円、終値5,880円)、上昇寄与度上位銘柄はミクシィ(2121、前日比+40円、終値3,650円)、サンバイオ(4592、前日比+38円、終値1,374円)、ブランジスタ(6176、前日比+201円、終値2,780円)、売買代金上位はブランジスタ、そーせい、CYBERDYNEでした。

マザーズ先物概況

マザーズ先物は前日比-27.5ポイントの864.5ポイントで取引を終えました。出来高は738枚、前日時点の建玉は3,677枚となりました。

本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言 を行うものでもありません。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成しておりますが、これらの情報・データ等また本 資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証するものではありません。情報が不完全な場合または要約されている場合もあります。本資料に掲載されたデー タ・統計等のうち作成者・出所が明記されていないものは、当社により作成されたものです。本資料に掲載された見解や予測は、本資料作成時のものであり予告 なしに変更されます。運用方針・資産配分等は、参考情報であり予告なしに変更されます。過去の実績は将来の成果を予測あるいは保証するものではありません。

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JGBトレーディングフロア(2016年11月4日)

(10:10)

日銀買いオペ通告 5-10年、変動利付債。

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/of161104.htm

(12:45)

落札結果

http://www3.boj.or.jp/market/jp/stat/ba161104.htm

5-10年、10-25年、25年超ともに実勢レート近辺。午前の先物市場は、買いオペ期待もあり、10/26以来の151.90円を付けた。米国大統領選の行方が不透明で、11/8の選挙日まで底堅い動き続くか。

本日の国債利回り

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光世証券株式会社 
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JGBトレーディングフロア(2016年11月2日)

(17:30)
日銀オペの買入れ額が維持され、巻戻しの動きからイールドカーブはフラットニングした。祝日明けの債券市場は、今晩のFOMC(12月利上げの地ならしの有無)、3日のBOE(インフレレポートでの物価見通し)を受けた米英債券の動向が材料。

本日の国債利回り
161102yield


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米大統領選への不安から下落(2016年11月2日)

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株式市場概況

TOPIXは前日比-24.75ポイント(-1.78%)の1368.44ポイントと、8月3日以来の大きな下げ幅となりました。下げの要因となったのは、米大統領選でトランプ候補の支持率がヒラリー・クリントン候補を上回ったものが見られるとの報道です。米国市場でリスクオフの動きが見られ始め、日本市場でもその傾向が継続しました。ドル円は昨日の日本株引け時点の104円80銭から103円80銭まで円高ドル安が進みました。

セクター別で上昇したのは鉄鋼、食料品、下落が大きかったのは非鉄金属、海運、保険でした。鉄鋼の上昇は昨日、指数寄与度トップの新日鉄住金(5411)が発表した決算で、同業他社が業績見通しを引き下げる中、通期見通しを据え置きしたことが好感され、前日比+71.5円の2142.5円と上昇したことが要因となりました。非鉄金属は、指数寄与度トップの住友電気工業が昨日発表した決算で、通期の営業利益見通しを1,600億円から1,250億円に下方修正したことが嫌気され、前日比-179.5円の1,370円まで下落したことが影響しました。

通期見通しを上方修正した日本ハム(2282)は前日比+236円の2,759円、一方でイビデン(4062)は、当期純利益の見通しを従来予想の30億円から653億円に下方修正し、前日比-204円の1,334円まで下落しました。

マザーズ市場概況

マザーズ指数は前日比-31.1ポイントの892.65ポイントと8月3日以来の下落幅となりました。上昇銘柄数は16(7%)、下落銘柄数は203(91%)、変わらずは4(2%)、売買代金概算は前日比+33億円の671億円、騰落レシオ(25日)は85.5でした。

マザーズ指数は6月のbrexit以来、支持線としている890ポイントを試す展開となっており、今後の動向が注目されます。

指数の下落をけん引したのはミクシィ(2121、前日比-190円、終値3,610円)、そーせい(4565、前日比-410円、終値14,750円)、CYBERDYNE(7779、前日比-57円、終値1,493円)、上昇したのはインベスターズクラウド(1435、前日比+85円、前日比3,930円)、オウチーノ(6084、前日比+300円、終値1,402円)、串カツ田中(3547、前日比+240円、終値7,690円)、売買代金上位はそーせい、メタップス(6172、前日比-191円、終値1,997円)、ブランジスタ(6176、前日比-171円、終値2,579円)でした。

マザーズ先物概況

マザーズ先物前日比-28ポイントの892ポイントで取引を終えました。出来高は997枚と久しぶりの高水準となりました。前日時点の建玉は3,640枚となっています。

 

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