マザーズ指数先物の活用方法①(http://kosei.co.jp/wordpress/?p=638)では以下のようなことを述べました。
① 先物売り・株式買いによりポートフォリオの変動率を下げられる。
② 成長株の保有の問題点は変動率の高さであるが、先物売り・株式買いにより、変動率も抑えられる。
③ マザーズ指数は長期的に下落トレンドにあるため、成長株とのヘッジの組み合わせに有効である。
今回は、過去の値動きから複数銘柄を保有するポートフォリオを、そのまま保有した場合と、ヘッジを行った場合を見てみます。
3銘柄を保有するポートフォリオ
まず銘柄を選択します。ここでは、サイバーダイン(7779)、フリークアウト(6094)、ナノキャリア(4571)をポートフォリオに採用することにします。そのポートフォリオの変動率が、ヘッジをすることによりどの程度変化するかを調査します。パフォーマンスの調査期間は2015年4月1日からとします。ちなみに同期間内の個別銘柄とマザーズ指数の動きは以下の通りです。6094が際立ったパフォーマンスを見せています。
各銘柄の株数ですが、4月1日時点で金額にばらつきがないように、サイバーダイン:200株、フリークアウト:100株、ナノキャリア:300株とします。(分割などで実際とは異なる場合もありますが、現時点での分割考慮後の価格で株を購入できたと仮定します。)
そして、ここではそのポートフォリオとマザーズ指数の相関を4月1日より前の60営業日から求めます。そして求めた相関からヘッジ比率を作りヘッジで売る単位数を作ります。
そしてヘッジありとヘッジなしを見たものが以下のチャートとなります。
一目見ても緑色の線の方が動きが滑らかで、青色の線の方が変動が激しいことが分かります。また数値化してもそれは明確です。下のチャートはヘッジあり(緑)、ヘッジなし(青)の年率のボラティリティですが、ヘッジありの方が低くなっています。
ヘッジ比率の問題
さてここではヘッジ比率として、過去60営業日分のポートフォリオとマザーズ指数の相関を求め、利用しました。しかしこの過去何日分から相関を求めるかは例えばということで、どの程度が良いかなどは人それぞれの経験や考え方によります。また、そのまま計算値を利用するのでなく、少し加工するようなこともあります。つまり、ヘッジ比率は人それぞれ決められるということになります。その辺りを次回は少し見てみます。
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