債券相場は上昇し、長期金利は約2週間ぶりに1%を下回った。米国で4月の求人件数が予想以上に減少し、長期金利が低下した流れを引き継いだ。朝方発表の4月の毎月勤労統計で賃金のトレンドを見る上で注目される共通事業所ベースの名目賃金が1.7%増と伸びが鈍化したことも支援材料となった。前日の10年債入札を経て市場のセンチメントがやや好転、明日の30年債入札を前に先回りに動くなど、買い手控えていた投資家の買いも一部入ってきているとの観測。来週の日銀金融政策決定会合で資産買い入れの減額修正がおこなわれても大幅なものでなければストック効果は続くことから、相場の下げも限定的になるとの見方も聞かれた。
【メモ】
毎月勤労統計(4月) : 現金給与総額(名目賃金) : 前年同月比+2.1%(前月0.6%、事前予想+1.8%)、実質賃金 : 前年同月比-0.7%(前月-2.5%、事前予想-0.9%)、現金給与総額(共通事業所ベース) : 前年同月比+1.7%8前月2.2%、事前予想+2.1%)
毎月勤労統計調査 令和6年4月分結果速報