債券相場は下落。3/18、19日に開く金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除するとの観測が強まる中、朝方発表された1月の毎月勤労統計調査(速報)で、物価変動の影響を除いた実質賃金が前年同月比0.6%減と市場予想1.5%減を上回り、マイナス幅が13カ月ぶりの水準に縮小したことや、この日、島根県金融経済懇談会で挨拶を行った中川審議委員が「日銀の物価見通し実現の確度が少しずつ高まっている」としたこと、また植田総裁も国会答弁で「物価目標実現見通せれば、大規模緩和の修正を検討」、「物価目標実現の確度、引き続き少しづつ高まっている」と発言したことなどが売りにつながった。2年債が0.19%に上昇したほか、この日の30年債入札が不調に終わったが、一方で長期金利は2ベーシス上昇の0.730%、先物は19銭安と下げ幅は相対的に限られたようだ。一部でマイナス金利解除後の利上げパスがまだ見通せていないか、物価目標実現が相当緩やかな状況になるとの見方が長期金利の上昇を抑えているとの声も聞かれた。
【メモ】
☆30年債入札(81回リオープン、CPN1.6%)落札結果
最低落札価格96円30銭(1.790%)、平均落札価格96円67銭(1.770%)、
応札倍率2.93倍(前回3.18倍)、(事前予想価格96円55銭)