光世証券ホーム > 取扱商品 > 東証マザーズ指数先物のすゝめ

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2017年8月16日

東証マザーズ指数をご存じですか?

東証マザーズ指数は東証マザーズ市場に上場している全銘柄から構成されている指数です。東証マザーズ市場は、高成長企業向けの新興市場として1999年に創設されました。2017年7月末で時価総額は約4.65兆円、238銘柄が上場されています。

一株当たりの利益の何倍の株価が評価されているかを示す予想PERは、7月末時点で、主要銘柄で構成される日経平均の17倍に対して東証マザーズ指数では48倍と2.8倍高く評価されています。これは、高成長が期待される新興企業が対象の市場ですので、単年度の収益予想よりもさらに将来の業績拡大期待で株価が形成されているためです。

そのため、将来の業績に対する好材料や不安材料で大きく株価が上下する事が東証マザーズ市場の特徴です。

また、東証一部市場と異なり、個人投資家が売買代金に占めるシェアは7割弱を占める事も特徴です。海外投資家のシェアは2割ほどしか無いため、値動きの連動性を示す相関係数は、東証マザーズ指数とダウ工業平均株価の間で0.07と、日経平均株価とダウ工業平均株価の相関係数0.47よりも低くなっています(週足52週)。

東証マザーズ指数は、このような特徴的な市場を代表する指数です。

東証マザーズ指数を使うとこんな取引もできます!

1.ヘッジに使えます!

新興市場は日経平均株価などとは異なる動きをすることが多く、折角見つけた優良株が市場全体の下落に巻き込まれてしまう場合があります。最近の例ですと、バイオ関連銘柄の決算が悪く売られている局面で、北朝鮮問題で全体に売りが出て優良銘柄が下げる場面がありました。

  こんな時、先物のヘッジが出来れば・・・

東証マザーズ指数は、貸借銘柄に指定されている銘柄が少なく、指数ウェイト上位10銘柄中3銘柄しか空売りができません。また、空売り可能な銘柄のウェイトの合計は30%しかなく、これまで東証マザーズ市場の市場リスクをヘッジする事は困難でした。東証マザーズ指数先物の登場でこれまで難しかった市場リスクのヘッジが容易にできるようになります。ここでは7月3日〜8月15日の寄り値を使って、普通に株式を保有した場合と、先物を利用してヘッジした場合を見てみます。

例えば、CYBERDYNE(7779)を800株保有していたとしましょう。その場合、35,200円の損失となりました。

7月3日 : 1,499 × 800 = 1,199,200

8月15日 : 1,455 × 800 = 1,164,000  (35,200円の損失)

一方で、CYBERDYNE株を保有するとともに、マザーズ先物の売りを保有していた場合の損益を見てみましょう。

まずヘッジ枚数を決めます。ヘッジ枚数の決定方法は様々あるのですが、ここでは等額でヘッジしたいと思います(保有株とほぼ同額分の先物を売り建てる)。

7月3日のマザーズ指数先物の価格は1,163ポイントであったため、先物1枚を売り建てます(マザーズ指数先物の取引単位は価格×1,000となります。)。

7月3日 : 1,163 × 1,000 = 1,163,000

8月15日 : 1,068 × 1,000 = 1,068,000 (95,000円の利益)

CYBERDYNE800株買いとマザーズ指数先物1枚を同時に保有すると、95,000−35,200=+59,800と、保有ポジションが利益になりました。

さてこれを見てこう思われた方もおられるでしょう。「下げ局面で現物を持って先物を売るより、先物を売るだけの方が利益が得られるなぁ」と。

2.相場を張る!

そのような方にはマザーズ指数先物のみの売買がおすすめです。以下のチャートが示すよう、マザーズ指数の性質として日経平均よりも動きが激しいということが挙げられます。スペキュレーションから収益を得ようとされる方にはマザーズ指数先物を試されるのも良いでしょう。

ここではRSIを使った逆張り指標でどの程度の収益を得られたかを示します。RSIは逆張りの指標として知られ、30%以下が売られ過ぎ、70%以上が買われすぎといわれます。今回はそのルールを少し変えて、80%以上が買われ過ぎとして評価することにして、バックテストを行ってみます。(2013年11月から。数値の都合により現物のマザーズ指数を利用してバックテストします。)

[取引ルール]

RSIが30%以上から30%以下に下がった時点でマザーズ指数を買い持ち、RSIが80%以下から80%を上回った時点で売り持ちのポジションを持つこととします。最初にシグナルが現れた後は、売り買いどちらかのポジションを持ち続けます。ポジションは1枚。終値で計算しているが手数料として1ポイント計上しています。

上記のルールに従って取引した結果が以下のチャートです。損益(PL)を見ると利益を確実に積み上げて行っていることが分かります。

マザーズ市場はトレンドの出やすい市場として知られていますが、テクニカル指標の使い方を少し変えるだけで、逆張りのテクニカルでも利益を得ることが出来るようです。

このように高いボラティリティを利用し、うまく利益を得ることもできる商品ですので、是非一度試されてみてはいかがでしょうか? より詳しいお話をお聞きになりたい方は、当社のプライベートセミナーのご活用もおすすめです。